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[ 読書メモ/記録:2007年8月分 ]


目次

  • 『思想』1000号の《座談会》「思想の100年をたどる(1)  ──1921-45年 知の衝撃と再編成」 佐藤卓己×苅部直×米谷匡史
  • 『新潮』 四方田×坪内対談
  • 井野瀬『大英帝国という経験』
    • アメリカの歴史の流れの大枠も復習しつつ
    • 17cの後半あたりで,ピューリタン革命ー>王政復古ー>名誉革命
    • イングランドは18c初頭に,スコットランドと合同してグレートブリテン王国に.19c初頭にアイルランドと合併
    • ブリストルもリバプールも奴隷貿易が盛んでそれによって栄えた.帝国内の奴隷貿易が禁止されたのは19c初頭英国
  • 一つのポイント,アメリカ喪失という経験
  • 荒川洋治『黙読の山』 →amazon
    • amazonに載っている「盥アットマーク」さんによるレビューにある,荒川さんの「ヘンな切り口、面白がり方」ってなんか分かるな.今回の本にそういう部分が少ないのかどうかはまだ保留.
    • 全集をよむ,ってはなし.どこやったっけ
    • 中村光夫「明治文学史」,伊藤整「日本文壇史」「近代日本の文学史」,高見順「昭和文学盛衰史」,平野謙「昭和文学史」,成瀬正勝編「近代日本文学史」
  • 柴崎友香「主題歌」
    • 『新潮』保坂連載で言及

川合伸幸『心の輪郭―比較認知科学から見た知性の進化』

  • 生物学的知性:生得的な知性・・・これだけで充分に複雑に見える行動を示す(階層的な反射機構とか)/心理的知性:みずからの経験に基づいて行動を変化させる能力.代表的なものが「学習」(条件付け)
  • 学習・・・ある生物にとってまったく意味のなかった刺激が,ある経験をすることによって,重要な出来事となる/情動にも作用
  • その刺激(/環境の中の手がかり)によって,あるイメージがわき上がらされ,それは意識には上らないが,行動や情動に影響する/関係づけの現象
  • 「単純な生物が行う情報処理は,あらかじめ遺伝的にプログラムされた刺激情報しか扱わない」.(それに対し,心理的知性を持つ動物たちについては)「学習という情報の獲得過程によって,重要な出来事のイメージが,他の多くの刺激に波及する.みずからの経験を通して,生存に重要な事象を他の刺激に関連づけていくことで,生物は単なる親のコピーから,個体ごとに異なる知識をもった存在へと変容する」
  • 注意:刺激の選択制(不必要な情報を取り除く)/その起源は?・・・反射.「おや,なんだ?」的な.次に,何度も同じ刺激がやってくれば「馴れ」が生じる.・・・これは,一種の注意
  • 動物の種類が違えば,学習の質/様式も違う.この場合も,「共通の基本設計に別のモジュールが積み重なって「複雑」になっている」 p.78/(進化の過程で)学習のシステムに,注意/馴れ,というような機能(モジュール)が付け加わる・・・「無駄な刺激を積極的に無視し,その刺激には重要な事象のイメージを与えないようにする」という現象が鳥類やほ乳類におこった p.81
  • イメージ持つ能力は動物によって違い?/このイメージの世界が,「心」の起源?
  • このイメージいうものは,たとえば「期待」というかたちをとったりする(期待は学習の結果生じたもの)・・・そこから,その「期待」が裏切られると落ち込みを示したりする・・・それは,人間だけはなく他のほ乳類も示す・・・「がっかり」するネズミ(「期待」していたようなエサ/報酬がもらえないと,食べる量が減少する/「学習通じて形成された期待(イメージ)が崩れた」 p.91)・・・「環境の状況が変わった時にすばやく行動を切り替えるのに役立つ」? p.92
  • 階層的なつくりは,単純な動物においても,ヒトの知性においても,重要な役割を果たしている/機能単位(モジュール)の階層的な積み重ね
  • プレマック「心の発生と進化」
  • 実森正子・中島 定彦 「学習の心理」
  • 杉山尚子「行動分析学入門」
  • 藤田和生「比較認知科学への招待」
  • 松沢哲郎 95 2000 2002
  • 渡辺茂 95 95 97
  • 「心の比較認知科学」 ミネルヴァ書房
  • homo faber
  • 脳の心の正体
  • 有田,人工生命