石川忠司




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仕事/作品

2008

『週刊ブックレビュー』 2008年11月08日

『小説、世界の奏でる音楽』刊行記念 保坂和志×石川忠司トークショー 【イベント】

  • 2008年10月17日にジュンク堂書店新宿店で開催.

「文豪」いない時代

  • 『信濃毎日新聞』に2008年7月1日掲載のようです.こちらより(以下の引用も).

    つまり現在では、一方に若さのみが芸術へと昇華可能な(つまらない)問題があり、他方には、現実的に解決すべき深刻な問題がある。これでは文豪の出る幕などないのも当然だ。

正論? いいから黙れよ。

  • 筑摩書房のPR誌『ちくま』2008年5月号に,『衆生の倫理』刊行についてのご本人によるテキストが掲載.ウェブ上でも読めます=こちら

森絵都『いつかパラソルの下で』

  • 【文庫版解説】

衆生の倫理

  • 【ちくま新書, 2008年4月7日刊行】 →amazon
  • 目次=「1 われら衆生」「2 収奪される生命」「3近代の世知辛さについて」「4 神話的暴力トラップ」「5 決断の可能性について」「6 完全なる人間」「7 欲望の終わりに向けて」「8 われら幕末の人間」
  • 「われわれ現代人は、どうしてこんなにも道徳的に無能力なのか? 精神分析、ギリシア悲劇、幕末史、さらには禅にまで学びながら、ダメ人間のための倫理を探る。」.
  • 「……むしろわれわれは,誰もが「自分が正しいと思う事を信じ正義とする」,としっかり心得ているにもかかわらずそれができない,われわれ近現代人はその他のことならばほとんど何でもできるのに,まさにそれだけができないのは何故なんのか,と問うべきなのだろう.」(表紙に引用されている本文中の一節より)

文体的な公平さ―吉村昭の『生麦事件』について

2007

現代小説塾 実作と思考

  • 朝日カルチャーセンター新宿教室での講座(9/13、 27、 10/11、 25 木 19:00~20:30, 詳細
  • 「文学や思想の力強さを真っ直ぐに語る文芸批評家の石川忠司氏が、あなたの小説を本気で読んで講評します。現代的な面白さの実現を目指した小説論と講評でさらなる高みへ。/作品提出が前提ですが、聴講のみの参加も可能です。」

妄想の質

小説的思考と生成

  • 保坂和志との対談(2/27, 朝日カルチャーセンター新宿教室, 情報
  • 「小説があることの意味を徹底的に考え続ける小説家の保坂氏と、 小説を読むことの意味を徹底的に考え続ける文芸批評家の石川氏。 ふたりの素手の対論に立ち会ってみませんか。」

2006

川日出男、司馬遼太郎、C・G・ユング――「要約」=道徳の位相

極太!!思想家列伝

  • 新刊! ちくま文庫から11/10発売予定~ →amazon
  • 『現代思想 パンク仕様』の文庫化(増補はあり)
  • 本の構成についてはとりあえずここにメモしました。
  • 「ウィトゲンシュタインから宮崎市定まで。多数の先人たちを論じながら、世の中の「せせこましさ」を根こそぎにする痛快評論集。解説・保坂和志」

「対談・幕末愛好会」(山川健一×石川忠司)

高橋源一郎×保坂和志「小説教室に飽きた人のための小説教室」

伊藤たかみ『17歳のヒット・パレード(B面)』

  • 【文庫版解説】
  • まだ実物未確認です。こちらで知りました。

白川静「文字政策は漱石の時代を目標とせよ」

「ニッポンの小説」注釈――「死」と「口語」

「無国籍」に賭けられた理想

軽重をつけない力強さ

「中年」の楽しさ見えぬ現代小説

  • 【書評/コラム:伊藤たかみ「ボギー、愛しているか」・星野智幸『虹とクロエの物語』, 『京都新聞』朝刊2006年1月26日号「見聞録」】
  • 「伊藤にしろ星野にしろ、確かに切実なテーマをあつかっているのは分かる。しかしそれ以上に気になるのは、結局彼らが「中年」を語るに適切な言葉を持っていないと言うこと」「「中年」とは若いころの変な自意識から完全に解放され、またいろいろ嫌な経験も積んで世の中がようやく見え始めてきた人生のはずで、なのにその「楽しさ」が現代の書き手からあっさり抜けてしまうのは、いかにも残念」。「中年」ってことについてこれまで石川さんが語れたことってあったけ?
  • 追記:「中年」について石川さんが語っているものとして、保坂和志『草の上の朝食』の文庫版解説「愛とおしゃべりと性欲のトライアングル」があったので引用しておく=「……この作品(『草の上の朝食』――引用者)は、印象やイメージに反して、さわやかな青春小説の類とは微妙にチューニングの具合が違っている。これは実は文学の世界では非常に珍しい「中年」の生き方を追求する小説なのだ。しかし安定して渋味すら感じさせたり、反対に哀しく情けなかったりするいわゆる中年とはまるで関係がなくて、かといって成熟しきれない現代的な青年がテーマなわけでも断じてなく、正確にあきらめの悪い中年、もしくはなかなか往生しようとしなくて見苦しい中年を描く小説の系譜に属しているのである。」(強調は原文では傍点)

シド・バレット的小説たち――埋もれた名作を巡る会話

  • 『文藝』での連載が2006年春季号で終了。最終回では、綿矢りさ「You can keep it.」(『インストール』の文庫に収録の短篇)に触れていた

2005

「私的な欲望」について

現代小説のレッスン 村上春樹、保坂和志を例に

  • 【イベント:@朝日カルチャーセンター】11月9, 30日, 12月14 詳細/保坂さんとの対談もあり

「精神」と「クオリア」

  • 【書評/コラム:茂木健一郎『脳と仮想』, 『京都新聞』朝刊 2005年10月7日号】

『週刊ブックレビュー』 2005年10月2日

小説よ世界を矮小化するな

  • 【対談:×保坂和志, 『群像』2005年10月号】
  • 石川さん新しい本を用意しているらしい! 対談の終わりで、二つのプランが示されている。「義」に関する「何か暑苦しくてトンデモな物語」と、神山修一との協働で「日本史上の「勝ち組」の生き方から何を学べるかってエッセイ」。
  • 「僕が保坂和志の小説から学んだのは、なんで世間にはこうも何かを矮小化する言葉があふれているのか。なんで何かをおとしめたり、矮小化する思考があふれているのか。なんで何かを考える作業が、その何かをそのまま矮小化する方向につながってしまうのか。そうした流儀には断固抗さなければいけないということです。」
  • 「語る対象をちゃんとワクワクさせるために、小説は一体どんな役割を果たしているんでしょうか。」
  • 「保坂和志の文章を真に受けている読者」のための、「世界を「肯定」するために保坂さんが考えているプラン」についての検討/世界の先行性(の実感)(と言語の関係)についての議論/「保坂さん自身ちゃんと整理していない」部分
  • 「いずれにしろ、リアリティというのが問題になってくる」
  • 「世界の先行性をリアルに実感するってのは、自分の有限性を骨身にしみて知らされることでしょう? ならば世界を「肯定」する小説とは、つまり小説のあるべき姿とは、結局世代の移り変わりというか、世代交代を描く小説になっていかざるを得ない」
  • 「小説の王道とは個人の悩みとか喜びとか怒りとか閉塞感とか、その手の世知辛い問題ではなくて、即物的に世代の移り変わりを描くことに尽きる」「世代交替や継承、バトンの受け渡しのテーマを考えるにあたって厄介なのは、「私」が何を継ぐかとか、「私」が何を受け渡すかとかって発想は、実は当の考えようとしていることをねじ曲げる弱い解釈だってことです。……重要なのはむしろ「私」の消滅でしょう。「私」にこだわっていると、世代交替の非情な運動自体がとても描けない。」

相反する2作の一致点

保坂和志『小説の自由』

現代小説のレッスン

  • 【単行本, 講談社現代新書, 2005年6月17日発売】
    • 現代小説のレッス
    • 田中和生による書評「批評の「エンタテイメント化」の試み」が『新潮』2005年9月号に掲載

シド・バレット的小説たち――埋もれた名作を巡る会話

2004

『週刊ブックレビュー』 2004年9月5日

スラヴォイ・ジジェク『イラク――ユートピアへの葬送』

  • 【書評, 『文藝』2004年秋号, 2004年7月7日発売】

極太の小説がもつ物語力って?

  • 【 対談:×いしいしんじ, word-shiseid 2004年5月14日(金)】
  • こちらのいしいさんの当日の日記にイベントについて記述がちょっとあります

2003

『週刊ブックレビュー』 2004年10月5日

辛口文芸対談

保坂和志『カンバセイション・ピース』刊行記念トークショー

八切止夫『サンカ民俗学』解説執筆

『孔子の哲学』

  • 【単行本, 河出書房新社, 2003年6月19日発売】
  • 朝日の「著者に会いたい」コーナーに登場 『朝日新聞』2003年7月6日
  • 書評が、可能涼介によるもの(『週刊読書人』 8月8日号 )に続いて、『文学界』と『群像』の両2003年9月号に出ている。『文学界』の方は千葉一幹、『群像』の方は富岡幸一郎が書いていた(しかし、出てからかなり経ってやっと載ったなあ)。

高原英理『無垢の力──《少年》表象文学論』

小林秀雄の「エンタテイメント」的な本質

中国的暴力について

  • 【論考, 『ユリイカ』2003年1月号(特集=中国幻想綺譚)】

絶対的『肯定』の小説、絶対的『不信』の小説

  • 『群像』2003年1月号:この号から始まった、評論家がお題を出し作家がそれに答えるという企画。お題といっても見開き三四ページはある。

2002

石川忠司トーク――村岡素一郎『史疑-徳川家康事蹟』をめぐって

  • 【イベント, 主催:中央大学文学会, @中央大学多摩キャンパス, 2002年11月4日】
  • 詳しくはこちら

「項王按剣而跪曰」「右往左往」「いよう、征夷大将軍」

  • 【連続エッセイ, 『群像』2002年7~9月号「一月一語」】

佐川光晴インタビュー

  • 『縮んだ愛』刊行時、『週間読書人』(02-7/19)

日常という名の「冒険小説」

文壇政治屋を撃つ

  • 【対談:×鎌田哲哉, 『週刊読書人』2002年3月29日】 『重力』の刊行を機にしたもの

吉本隆明における"大衆"の位相について

2001

  • 選考委員をされた第38回文藝賞( 受賞作=綿矢りさ『インストール』)の選評がこちらで読める(『文藝』 2001年冬季号 に掲載)

殺人のおこらない「探偵小説」

  • 【文庫版解説:保坂和志『残響』, 中公文庫, 2001年11月】

ブラック派マイルス・ベスト5

阿部和重インタビュー「三島・大江・天皇」

  • 【インタビュー(聞き手), 『週間読書人』2001年9月7日号】
  • 参考

「平凡さ」の「勝利」

  • 【書評:篠原一 『アウト トゥ ランチ』, 『新潮』2001年7月号】
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01年上半期ベスト5

  • 『朝日新聞』2001年8月10日「夏の読書特集」で「01年上半期ベスト5」のフィクション部門のセレクトを担当。冒頭を引くと=「小説の美学とは何か。それは寡黙な美学であって、要するに「言いわけ」をしない、「エクスキューズ」を発しないということだ。――登場人物たちが異常な行動へと踏みだす。そのさいの行動を言いわけがましく合理化したりもっともらしく理由づけしたりせず、ただ「異常なもの」として堂々と描き切る精神力/忍耐力が小説ジャンルならではの「リアリティ」を創造するわけだ。」 挙げられていた本は以下の通り(もちろん記事には各本についてのコメントが付いている)

宮崎市定:"世界史"そのものと化す、無敵の歴史学

  • 『文學界』2001年1月号(特集=読み継がれよ20世紀日本):宮崎市定についてのテキスト

吉本隆明「変成論」についての注釈」

  • 【論考, 『早稲田文学』 2001年1月号】
  • 詳しくはこちら

2000

  • 「「終り」の批評から~〈吉本隆明〉をどう扱うべきか」(『小説トリッパー』 2000年冬 特集=進化する<吉本隆明>)、池田雄一との対談 関連 2000年12月14日発売
  • 「アクチュアルであること」 書評・吉本隆明・大塚英志『だいたいで、いいじゃない。』(『文学界』 00-10)
  • 「愛とおしゃべりと性欲のトライアングル」 文庫版解説・『草の上の朝食』(中公文庫, 2000年11月)
  • 「豪傑論――アンチ・コミュニケーションについて」『一冊の本』2000年8月号 32-38



special

石川忠司トーク

  • 02/11/4に中大で行われた、石川さんのトークのレポートを書いてみました。まだ活字化されていないお仕事についての話しなので貴重ですし、内容もかなりおもしろいです。ー> RpTalkIskw
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"大衆"の位相について

  • 以下、関連する論文
  • 「吉本隆明「変成論」についての注釈」(『早稲田文学』 01-01)
    • 「"大衆"の位相について」に要約して部分として組み込まれている
    • 吉本の「変成論」とは『マス・イメージ論』に収められたカフカの『変身』を扱ったテキスト
  • 「「終り」の批評から~〈吉本隆明〉をどう扱うべきか」(『小説トリッパー』 00-冬 特集=進化する<吉本隆明>)、池田雄一との対談

未整理

  • 石川さんによる角田光代『キッドナップ・ツアー』の書評がこちらで読める。初出は、中央公論1999/03とあった。
  • ここで検索してみると、地方の新聞に時々書評が掲載されているよう。
  • 吉田修一 『パーク・ライフ』 書評
  • 角田光代との対談 「心のリアリズム」(『早稲田文学』 98-11)
  • 神山修一との対談 文藝別冊「J文学をより楽しむためのブックチャート BEST 200」 (河出書房新社)に
  • レコレコの第四号に名前を見かけた。読者の投稿した書評を添削する連載のよう。作品への愛は、抽象的なものでなければならない、そうであることによって初めてナニモノにも媚びる事の無い真の批評が可能になる、というようなお話(だったと思う)。
    • 保坂和志が、福永信の『アクロバット前夜』に寄せていた言葉「福永信の書く小説が〔…〕誰にも媚びず書かれているということ」を思い出す。保坂はそのような小説には、「その面白さを伝える形容詞」を見つけることができないのだ、と書いている。それでは、そのような本についての書評はどう書かれるのだろう。形容(詞)と書評の関係とは何だろう?
  • レコレコの連載は、ウェブと連動していまっす。ていうか、こっちが中心? なぐらい。・・・しかし、この仕事もいいけどきちんとしたテキストも読みたいなあ。
  • 『21世紀のロック』(青弓社, 1999, 陣野俊史・編著) に石川さんのテキスト「“表現”とは無縁の“創造”――ファンク/ブラック・ミュージック論」。
  • 「行け! 稲中卓球部」をテーマにしたコラム「キャサリンとヒースクリフは蘇った」(『文藝』97-夏号)
  • 「神戸アンダーグラウンド」をテーマにしたコラム「「下町的荒廃」のケース」(『文藝』 97-秋号)

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