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  • この場所では、小説家の福永信[ふくながしん]さんについての情報を集めたり、私的なノートを採ったりしています。


めくってたんけん!いますぐあえる作品たちの巻 (こんにちは美術3)

最近の仕事

2012

気になります

2011

  • 『一一一一一』 イチイチイチイチイチ
  • 最近、京都新聞で「現地集合 福永信と行く美術館」という連載か特集か何かされている(た?)らしい! 毎回ゲストがあるようで、「鷲田清一さんと建築家白井晟一展へ」とか、「円城塔さんとモホイ=ナジ」とか [2011-09-23]
  • 書評:中原昌也『死んでも何も残さない』 新潮201106
  • 「地球の裏側への細長い入口」(書評:木村榮一『ラテンアメリカ十大小説』) 群像 201105

2010

  • 『新潮』2010年7月号に書評:ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』(参考:同号にはこの本についての、訳者=岸本佐知子と山崎まどかによる対談あり。また、People/柴崎友香によろ同書書評が『群像』2010年11月号掲載)
  • 『群像』2010年9月号の特集=「戦後文学を読む〔4〕梅崎春生」で、〈合評〉「桜島」「幻化」に奥泉光と朝吹真理子と参加
  • 同上号に、青木淳悟による福永さん『星座から見た地球』の書評「新刊は待たれていた」が掲載
  • 新潮2010年8月号に中村佳子による『星座から見た地球』書評
  • 『新潮』2010年2月号に「午後」が掲載

2009

  • [タテ組み新装版] 2001年にリトルモアから出た福永さんの著書『アクロバット前夜』は横組みのデザイン(それもただ横組みなだけではない!)でも話題になったのですが,今回同じくリトルモアから「タテ組み新装版」として『アクロバット前夜90°』 (2009/5/27)が刊行されるそうです.これで”読みやすく”なりますね! 刊行記念で,佐々木敦とのトークショーも開催(こちら).
  • [書評する] 『群像』2009年6月号で,津島佑子『『電気馬』を.
  • [日記を寄せる] 水戸芸術館が発行している『WALK』の58号(2009/4)「日記 あるいは偏執狂的日記特集」に「多摩センター日記」を寄稿されているようです.他の人選もおもしろいので載せておきます↓.
    • 「辻本力(水戸芸術館演劇部門学芸員)/浅井俊裕(水戸芸術館美術部門主任学芸員)/池内紀(独文学者/エッセイスト)/円城塔(小説家)/大澤遊(演出者)/岡崎武志(書評家/古本ライター)/小澤英実(評論家)/春日武彦(精神科医)/桐山知也(演出家)/栗原裕一郎(評論家)/鴻巣友季子(翻訳家)/小西康陽(音楽家)/小林十市(バレエダンサー/振付家/俳優)/佐々木敦(批評家)/津村記久子(小説家)/林哲夫(画家/エッセイスト)/平松洋子(フード・ジャーナリスト/エッセイスト)/快快(劇団)/藤井慎太郎(演劇評論家)/前園直樹(音楽家)/松本小四郎(水戸芸術館演劇部門芸術監督)/松本美枝子(写真家)/矢澤孝樹(水戸芸術館音楽部門主任学芸員)」
  • [美術展のカタログで執筆] 横浜美術館での展覧会「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」(09/3/20-09/5/27)のカタログで執筆されている.「作品についての福永信さんのテキストが随所にあるので、まるで素敵な絵本を読むようなゆったりした気分になり、読み物としても楽しいです」.
  • [書評する] 『群像』2009年5月号で,多和田葉子『ボルドーの義兄』を.追記:この書評がネットで読めるようになっていました=こちら
  • [論じられる] 『新潮』2009年5月号(09/4/7)に,古谷利裕による「中学生以上と小学生以下、現世と冥界――福永信論」が掲載.
  • [美術館でトーク&パフォーマンスする] 高松市美術館開館20周年記念企画 「トーク&アクト」 長嶋有 名久井直子 福永信 法貴信也 同人五人組 で出演.2009年3月22日(日) リリース
  • [書評する] 『新潮』 2009年2月号(09/1/7)で,いしいしんじ『四とそれ以上の国』を,

2008

  • [合評する]『群像』2008年11月号~2009年1月号の「創作合評」を巽孝之,安藤礼二と共に担当.
  • [論座に登場しちゃう] 『論座』 2008年5月号 特集 ゼロ年代の言論--Are you ready? に「私たちのいるこの場所」が掲載.
  • 『真夜中』創刊号 2008 Early Summer(2008/4) で執筆.リトルモアからの新しい雑誌で,服部一成がAD.保坂さんなんかも書いてはる.
  • 『群像』2008年2月号掲載「座談会 いまなぜ同人誌なのか―「イルクーツク2」×「エクス・ポ」」に参加(×名久井直子×柴崎友香×長嶋有×戸塚泰雄×佐々木敦)
  • 同人誌第二弾『イルクーツク2』に小説「いくさ」「公転」「星座から見た地球」が掲載
  • 『エクス・ポ』で連載「福永信の、この常設がすごい!」「福永信の、この饒舌がすごい!」
  • 『新潮』2007年12月号に「ここ」が掲載
  • 『新潮』2007年11月号 で大西巨人『地獄篇三部作』の書評を執筆
  • 文藝』2007年冬季号 で松浦寿輝『川の光』の書評を執筆
  • 早稲田文学のフリペーパー版『WB』vol.010(2007年秋号)で,連載「三か所」が開始.毎号異なるアーティストが挿絵を担当するそう.今回は,村瀬恭子.
  • 『新潮』2007年9月号で,リチャード・パワーズ『囚人のジレンマ』書評を執筆
  • asahi.com:作家・福永信が短編集 初めて「普通」の本出版 - 文化一般 - 文化・芸能 かるーい内容ですが
  • 下でお伝えした佐々木敦によるインタビュー全文が公開された → http://www.kawade.co.jp/browse/001815.html
  • 『コップとコッペパンとペン』の斎藤美奈子による書評がasahi.comに掲載
  • 「活版再生展」@世田谷文化生活情報センター 生活工房の出品予定作家に名久井直子×福永信×法貴信也として名前がありますね
  • 『Invitation』2007年6月号にインタビューが掲載(聞き手は佐々木敦).ちなみに「「インビテーション」に載る福永信インタビュー記事の元になったメールでの質疑応答の全文は、追って河出書房新社のホームページにて公開になる予定」だそうだ(こちらより)
  • 『文藝』2007年夏季号岡田利規による『コップとコッペパンとペン』の書評が掲載
  • 河出書房新社から『コップとコッペパンとペン』が出るそうな(発売日 2007.04.24)。出版社のページによると「表題作を含む中篇三本に書き下ろしを加えた著者6年ぶりの大暴走小説集!」/こちらで知りました
  • 『Re:S』って雑誌の創刊号に登場されている模様.
  • 『新潮』2007年4月号で、平野啓一郎『あなたが、いなかった、あなた』の書評を執筆
  • 『ユリイカ』2007年3月号(特集=レオナルド・ダ・ヴィンチ)に「ルネサンスの一萬画家」が掲載 
  • 『群像』2007年2月号で阿部和重『ミステリアスセッティング』の書評を執筆
  • 『文学界』2006年12月号にエセー「小さな島で、小さな……」。まだ読んでないんんだけど、タイトルからいくと一つ下の項目の話題かな
  • 「アーティスト・イン・笠島」というプロジェクトの招聘アーティストに選ばれたそうで、香川県丸亀市本島・笠島地区に滞在して作品制作・ワークショップ的なものをされている模様。サイトの方で日記も読めます/情報提供して下さった方ありがとうございました。
  • 柴崎友香/福永信/長嶋有らによる同人誌「メルボルン1(Melbourne 1)」発刊。関連して「 「第5回文学フリマ」にブース「ブックスフクナガシマシバサキホウキナクイ」を出します。」とのこと/→情報
  • ユリイカ 2006年11月号 大竹伸朗特集で執筆予定
  • 『ユリイカ』2006年 9月号 特集=理想の教科書 のアンケート「わたしの理想の教科書」に参加
  • 『新潮』 2006年8月号で筒井康隆『壊れかた指南』の書評を執筆
  • 『群像』 2006年7月号で小島信夫『残光』の書評を執筆
  • 『WB』vol.4(2006年5月) 「福永信の京風対談――JR名古屋駅タカシマヤ六階京甘味文の助茶屋編」 ゲスト=村瀬恭子
  • 「敗戦後の画家」@『ユリイカ』2006年5月号(特集=藤田嗣治) p.170-175 /福永さんの美術関連のテキストもっと読みたかったのでうれしい。同特集では岡崎乾二郎や田中功起、古谷利裕らも執筆。
  • 阿部和重『プラスティック・ソウル』に、福永信『プラスティック・ソウル』リサイクルが巻末付録として特別収録だそう
  • 『群像』2006年4月号に随筆「先生と私」が掲載
  • 『WB』vol.2 「福永信の京風対談――二人としての三人編」 ゲスト=伊藤存・青木綾子
  • 『artictoc』 vol0「二人のひとりごと」が掲載
  • 『美術手帖』2006年2月号 ウィスット・ポンニミットについての紹介文「すばやく、ゆっくりと」を執筆
  • 『新潮』2006年2月号に「寸劇・明日へのシナリオ」が掲載
  • 長嶋有『タンノイのエジンバラ』の解説を執筆
  • 『WB』vol.1 筆談による対談連載第1回。ゲストは長嶋有
  • 「絵と小説の奇妙な関係」が『美術手帖』2005年6月号 特集=物語る絵画 に掲載
  • 阿部和重『阿部和重対談集』に、対談「文学と不況と阿部和重以降」が収録
  • 『文藝』2005年夏季号に青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』の書評が掲載
  • 『群像』2005年5月号「私の洛外図」
  • 『文學界』2005年3月号(特集=阿部和重とこの時代)に「だ/ダ小説」が掲載
  • 『文学界』2004年12月号に短篇「座長と道化の登場」が掲載
  • 『ユリイカ』 2004年9月増刊号 総特集=西尾維新 「『きみとぼくの壊れた世界』の世界」
  • 『群像』 2004年9月号 「五郎の読み聞かせの会」
  • 『Switch』 MAY 2004 Bookstore Explorerに登場
  • 『文学界』 2004年3月号 椹木野衣『黒い太陽と赤いカニ―岡本太郎の日本』書評
  • 『美術手帳』2004年2月号 奈良さんの『S.M.L』展評
  • 『文学界』 2004年2月号 「コップとコッペパンとペン」
  • 「小説についての小さな説」(『小説トリッパー』 2003年秋号)
  • 「言葉の世界の外」(『すばる』 2003年6月号)
  • 『群像』 2003年1月号~3月号 美術評
  • 島田雅彦『自由死刑』解説
  • 『文学界』 2002年3月号 「根木山」
  • 福永さんにはもっともっと美術評書いて欲しいと思う。表層分析や表象分析ではなく、そこでの体験の言語化という感じのテキストだった。そういうのもいい。この話は、『Art iT』の一部の文章と比較しながら書けたらなと(『Art iT』でも、一本福永さん書いている。ちょっと違った種の文章だけど)。
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  • 「紙芝居 地球最後の人間」(『リトルモア』で連載されていた)

福永信、石川忠司

  • 「根木山」(『文学界』02-03)。一読目、何が何だかわからない。誰が誰だかわからない。すると何がおこったのかわからないとうことに。そういう風に書かれているので。もう一度読んでみる。ニ読目。主人公=話者は退職した初老の男性のようだ。でも、もしかすると途中で話者が変わっているかもしれない。小説は、この男性が徒歩で動き回れる(散歩できる)範囲で展開しているようだ。主人公と妻と青年。向かいの家とその住人、男と妻と男の子と女子高生?。近所の喫茶店とそのマスターと手伝っている少女そこにくる客。登場人物の状況や出来事が部分的にしか語られない。いや、読んでいる側としては、それぞれの記述に満足して読み進めるのだが、後でその記述が部分的なものだったと知らされる。
  • 例えば、小説の最後のあたりだったか、隣の家の夫婦が主人公の家から出てくるシーンがある。これがどういう記述なり描写なり説明なのかまだわからないのだけれど、このような、読者の思い込みと反する(というより、自分が漫然と考えていたのは思い込みだったのだと知らされるような)記述が何回か出てくる。
  • この作品について、石川さん(People/石川忠司)のあるエッセイの中で言及がある。そこでは司馬遷の『史記』の中のあるシーンが取り上げられていて、その文章の中に現れるある漢字をどう解すかということが問題にされている。その字は一般的には「ひざまずく」と訳すものだが、それではどうも状況とそぐわない。何がおかしかったかというかと「一つの単語もしくは言葉の文脈にはあらかじめ方向性が内臓されている」ということを考慮しなかったためである。
  • つまり、その語は確かにその者が高い姿勢にあった場合は「ひざまずく」と訳されるが、もともと座っていた場合は、「立ち上がる」ということになるのだ。その語のもつ意味は「膝を地につけて腰を伸ばしたかたち」というものだった。
  • 石川さんによると、「一つの単語もしくは言葉の文脈にはあらかじめ方向性が内臓されている」(=「言葉の暗黙や了解」)を裏切ってみせる、それを「あえて意図的に逆手にとるのが福永の作品の持ち味だ」ということだ。