《3 plus 3》 [1973]

《Mission to Please》 [1996]

  • "Tears"

The Isley Brothers のあるライブアルバム(おそらくすでに廃盤のマイナー盤)を聴く。ラストトラックが "Make Me Say It Again" で、「神を心を愛する人みんなに捧げます」というロナルドの語りから始まり、松尾潔による解説には、このトラックについて「ゴスペル」という記載がある。

この曲ってゴスペルだったの? 曲調は完全なるアイズリーズマナーのやさいく語りかけるようなラブソングなんだけど。私が以前から知っていたそれは、アイズリーズ《The Heat Is On》収録の "Make Me Say It Again Girl" である。

コンポーザーはアイズリーズの面々で確かなようで、このライブでは、girlをLordに置き換えて歌っているということのようだ(「Lord, You're all I Need」という副題が付いている)。

ラブソングとゴスペルが、まったく同じ曲調・歌いかける相手へのアティテュードでもってパフォームされる。

サンプリングされループされたそれを幾度となく聴いてきたアイズリーズのトラック、"Between The Sheets" "Footsteps In The Dark" "For The Love Of You" などは、ほとんど幾何学的といっていいような美しいイメージが頭の中にできあがっているので、ライブの演奏・サウンドで聴くと、あるずれが頭の中に生じる。

それでも、"For The Love Of You" を歌い出しから観客が一緒に口ずさんでいるのを聴くと生きた歌を感じた。


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  • The Isley Brothers "You Walk Your Way" 名曲のそろったアルバムに埋もれてしまったのか、検索してもこの曲についての記述を見つけられなかった。かろうじて見つかったのが、「朝方のアイズレー"YOU WALK YOUR WAY"は破壊力抜群です。パックリいきました。」というもので、まあそういう曲だ。「フリーソウル的」という形容は頭に浮かぶたびにあまりこの語は使いたくない、と思うのだが、なぜだろう。この曲を聴いて(良いと思って)、どう形容しようと思った時、フリーソウル系とか朝系とかスピリチュアルなんて言葉が浮かぶ。オルガン(左に定位している)が鳴ってたり、ドラムが奥でこもって鳴っていたり、歌声が少しマイクからオフしている感じとか。「You walk your way(you walk your way), let me walk mine(I walk mine)」 こういうシチュエーションに私は弱い気がする。時間の厚み――一連の何かしらのものことを経験した後に出された答えと行動。そういうドラマのそういう場面でそっと流れてきて欲しい曲。あんたらの決断を(そこまでを見守ってきた視聴者の)俺は受け止めたぜ、という。
  • アイズリーズ、やっぱすごい。2001年の《Eternal》だって2003年の《Your Body》だってまだまだいける。「昔」のようなファンクロックがなくても、いくらそれが昔の曲の焼き直しであっても、夢見心地にさせてくれるもがある。泣きのギターのうねりが聞こえるよ。ここでのサディークの仕事もまたよいな。《Eternal》の"Move Your Body" のことである。胸の奥底からの躍動ではないが心は躍る。貧しさを感じる。曲の貧しさではない。何も持っていなくてもやっていける、そういう感じである。「オーオーオーオゥ. シェイキュアバディ」いつもいつも同じメッセージ=「I like the way you move your body So soft and so gentle You're moving your body」
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The Isley Brother《Eternal》

  • 2001
  • "Move Your Body" Raphael Saadiqが手がけた素晴らしい楽曲。これほんとに独特のグルーブがあるトラック。簡素な、スカスカなトラックなのだけど。